ノミの季節です
雨による湿気も多く、晴れると蒸し暑くなる時期です。
これからの季節、お部屋の中はノミによる危険地帯へ変わります。
ノミ1が匹いた、またはノミの糞を見つけた、寄生数が少ないノミを見かけてないからといって安易に考えていませんか?
1匹見えていたノミは氷山の一角です。見えないところにはさなぎや幼虫、卵が隠れています。
犬猫に寄生したノミの成虫は1日から2日後に卵を産みます。ツルっとした卵は動物の毛から環境に落ちやすく畳やじゅうたんの上に卵が落ちて卵が孵化し幼虫になり、幼虫がさなぎとなってまた成虫になり愛犬愛猫に寄生します。このノミのライフサイクルは気温が13℃以上超えると活発化し今の時期から夏にかけてノミの卵が成虫になるまでのスピードが最短で12~14日の間で繰り返します。(通常春、秋ごろは3~4週間のサイクルになるそうです)
ノミに刺されると激しい痒みがストレスになったり他の犬猫に移してしまう事があります。
〈ノミによって引き起こされる病気〉
・ノミアレルギー性皮膚炎…ノミに触れることや吸血された時、唾液が体内に入ることでアレルギー反応をおこし激しい痒みや湿疹、尾恨部から背中への脱毛などの皮膚炎を引き起こします。一度症状をだした犬猫は再びわずかなノミが寄生することによって同じ症状を繰り返します。
・瓜実条虫…体長50cm位のサナダムシですが、条虫の卵を食べたノミ幼虫の体内で発育し、そのノミをグルーミング中口にすることにより小腸へ寄生します。瓜実条虫は体をプチプチちぎることができその片節がお尻からでてきたりします。乾燥した片節はゴマ粒状の塊がお尻周りに付着しているように見えます。
〈人への影響〉
・ネコひっかき病…バルトネラヘンセレーという菌に感染した猫からほかの猫へノミが媒介します。感染した猫に引っ掻かれたり咬まれたりすることによりリンパ節が腫れて発熱や頭痛をおこします。
・ノミが人へ咬むことによって、強い痒みや赤み、それがなくなっても皮膚に残る茶色い跡でしばらく悩まされると思います。
うちの犬猫はお家からでない散歩もしないから大丈夫と思われていても、人間が草むらや、外にいた犬や猫に接触した時などにノミを拾ってお家に持って帰るかもしれません。
今は体につけてノミダニを予防するお薬以外に飲ませるタイプのお薬も出ています。
効果のある予防薬をきちんと使用して、今からの季節に備えてください。
何かご不明な点がありましたらご相談くださいませ
※ 全院で、夜間診療は行っておりません。