異物を食べると大変ですよ!!
いつも与えているフードやおやつ以外のものを誤って食べてしまったり、
中毒をおこすような食べ物を食べてしまったり、
口に入れてしまって危うく食べてしまいそうになった経験はありませんか?
ワンちゃん、ネコちゃんは気になったものを舐めてみたり、口に入れて咬んでみて
確認します。
人間と違って、『食べてはいけないもの』という認識がなかなか難しいです。
また、一度食べてしまい体調を崩したとしても『異物を食べたから体調を崩した』と
いう認識もできません。
なので、愛犬・愛猫のそばに(手の届くところに)咬んでは困るものや口に入れてしまいそうなものは置かないようにしましょう。
異物を食べてしまうと、胃腸障害により『吐き気』『食欲不振』などの症状が見られます。
特に吐き気はひどく、水を飲んだだけでも吐いてしまうような状態です。
ここで、実際に病院であった症例を紹介したいと思います。
ケース①(マンゴーの種、とうもろこしを飲み込んでしまった)
私たち、人が食べた後のマンゴーの種をかじって、そのまま飲み込んでしまう場合があります。
飲み込む事が出来ても、吐きだす事が出来なくなってしまい
胃や腸につまってしまい、それにより嘔吐を頻繁にしていました。
ケース②(串や釣針を飲み込んでしまった)
串や釣針は、先端がとがっているため、胃や腸を傷つけてしまい便や吐いた物に
血が混ざって出てくることもあります。
また、このような異物を飲み込んだ場合は胃切開や腸切開などの手術で取り出す方法しかありません。
ケース③(ティッシュやペットシーツ、輪ゴムをかじっていた)
いつもする便の中に、上のようなものが混ざって出てくる事はありませんか?
知らず知らずのうちに、かじって飲み込んでいることがあります。
量が少なければ、問題ないことも多いですが・・・
お腹の調子を悪くすることがありますので、食べさせないようにしましょう。
異物を食べた時の病院での治療方法としては
1)食べて数時間であれば、催吐処置(吐かせる処置)をして異物を取り出す。
⇒診察が終われば、すぐに帰ることができます。
2)内視鏡検査で、異物を取り出す。
⇒麻酔をかけての処置になります。
ですが検査し、異物を取り出せた場合は検査後には帰ることができます。
3)手術にて異物を取り出す。
⇒手術をする場合は、胃や腸を切開する事になるので、入院が必要です。
3~4日程入院した後に、お家でも食事制限などが必要になります。
異物が入ることにより、胃や腸を傷つけてしまい、
何種類もの薬を飲んで(与えて)治療していかなくてはならなくなる前に、
また、吐かせる処置や内視鏡検査、手術をしなくてもいいように、普段の生活の中で危険なもの(異物になるようなもの)は愛犬・愛猫のそばには置かないようにしましょう。
※ 全院で、夜間診療は行っておりません。