ノミの被害拡大中!! ノミ・ダニの予防をしっかりしましょう。
暑い夏がきたと感じるこの頃ですが、この時期注意していただきたいのが、ノミ!・ダニ!です。ノミダニは、ワンちゃんの血液を吸うだけでなく病気も引き起こします。当院にもノミの感染をうけたわんちゃんやネコちゃんが来院される機会が多くなりました。
以前はダニの説明はありましたので、今回はノミに関してお話していきたいと思います。
ノミとは、昆虫類に属し、イヌノミ、ネコノミさまざまな種類があります。 ノミの成長は、卵→幼虫→さなぎ→成虫へと成長しています。犬や猫に寄生したノミの成虫は24時間~48時間後にはその体の上で卵を産みます。卵は体から落下して、猫ちゃんの環境中に散らばります。その後その場で孵化し、成長し、成虫になりまた再び寄生します。このライフスタイルは気温13℃以上あれば活発化します。冬でも室内温度は13℃以上はありますので、一年中の予防が大切になります。一度部屋の中にノミが一匹でも入ると、環境中に卵をばらまき、一匹からなん何十匹になり、さらに増えていきます。なので、一度駆虫しても、再寄生が起こります。ノミやダニを見つけた場合は環境中の卵の掃除も大切になります。
〇ノミで起こる代表的な病気としては①アレルギー性皮膚炎 ②瓜実条虫の感染 ③貧血です。
①ノミアレルギー性皮膚炎:激しい痒みや発疹、脱毛などが主な症状です。痒みが強いため、しきりに体を咬んだり、掻いたりします。咬むことや引っかくことで体に傷が付き、さらに皮膚炎を悪化させます。また痒みによるワンちゃんやネコちゃんのストレスにつながります。
②サナダムシの寄生:体を掻いた時や、毛づくろいしたとき条虫の虫卵を持ったノミを飲みこんでしまうことにより、サナダムシが寄生します。成長すると体長が50cm以上になることもある大型の寄生虫です。下痢や嘔吐の原因にもなります。
③貧血;ノミの一匹、一匹の吸血が少なくても、大量に寄生した場合は、体が小さい子猫や子犬には要注意です。貧血を起こすことがあります。
〇ノミの見つけ方は、ノミはダニのように一所にはとどまらず、体の上を動き回っています。市販にあるノミ櫛と言われる目の細い櫛があります。寄生を受けている動物にはノミの糞が付いています。ノミ櫛で寄生を受けている動物をブラッシングすると、黒い粒状のものがあります。その粒を水にぬらしたティシュの上に置くと、赤くなります。これがノミの糞です。ノミは血液を吸うので、糞のほとんどが赤くなりす。
*?ノミやダニワンちゃんだけでなく、人にも吸血する場合もあります。赤い発疹の様なもので、痒みがとても強いです。またダニに吸血された際には、「日本紅斑熱」にご注意ください。症状としては、突然の発熱と紅色の強い発疹が全身に現れます。抵抗力の弱い方などは、最悪の場合亡くなってしまう場合があります。
お散歩によく行く方はもちろんのこと、室内で飼われているわんちゃんやねこちゃんも要注意です。ノミやダニの卵は人が持ち運んだり、ノラ猫さんが庭に落とし、そこで繁殖して感染の機会を待っている場合も多くあります。室内だけでも安心はできません。またよく見ないと卵はわかりません。外に落ちている卵は確認がむずかしいです。完全に防ぐことが難しいので、定期的に予防しましょう。
病院には、簡単につけれる駆除薬があります。定期的に予防を行い、快適に暮らしましょう。
※ 全院で、夜間診療は行っておりません。