中毒について パート3
毎日暑い日が続いておりますが、
皆様 熱中症には十分ご注意下さいね。
前回、前々回と食物について、中毒のことをおはなししましたが、今回は化学薬品についておはなししていきたいと思います。よく、わんちゃんたちは様々なものを口にします。中には大変危険なものもあります。殺虫剤や除草剤、私たちが普段何気なく使うものでも、わんちゃんたちが、摂取すると大変危険です。個体差はありますが、無毒とはいえません。おもに使われている物をご紹介致します。
○殺虫剤
*有機リン系殺虫剤* 主にダニ、ハエ、アリ、毛虫を駆除するために使われます。 ??症状:流涎、下痢、運動障害、筋肉の痙攣、呼吸困難を起こします。 重篤な場合、ケイレン、麻痺、失禁、昏睡状態、死に至ることがあります。
*ホウ酸(90%以上の高濃度)* 主にゴキブリ、アリ、ハエの駆除に使われます。症状としては胃腸系の症状を引き起こします。緑青色の吐物や下痢が多く見られます。
○殺鼠剤
*ワルファリンを主成分とする殺鼠剤*
症状:様々な部位からの出血(鼻血、吐血、血便、血尿など)、貧血をおこし、衰弱状態におちいります。
*メタルアルデヒドを主成分とする殺鼠剤*
症状:流涎、運動障害、異常な興奮 筋肉の痙攣を起こします。1時間から2時間後立ち上がれなくなり、意識を失い 呼吸困難を起こします。
○除草剤
症状:胃や腸に強い刺激を与えます。嘔吐、下痢 血便を起こし脱水症状におちいります。除草剤の成分によっては、ケイレンや腎不全を起こし、呼吸器系が障害を受ける場合もあります。特に皮膚を通して、よく吸収されるため、気をつけましょう。
○重金属
症状:消化器系と神経系に現れます。嘔吐や下痢が主な症状として最初に現れますが、最終的には神経系、ケイレンを起こします。問題となる重金属には、鉛、水銀、ヒ素、リンなどがありますが、現在では、殺鼠剤、殺虫剤、除草剤に使われるものは少なくなっています。
わんちゃんは食べ物以外、様々なものを口にします。お家のなかの害虫駆除をされる時などはくれぐれもご注意下さい。 何かを口にした場合は、すぐに動物病院にご連絡下さい。
※ 全院で、夜間診療は行っておりません。