最近、めっきり寒くなってきましたが、猫ちゃんのワクチン接種はお済みでしょうか？冬になると、猫の風邪が多く見られるようになります。特に、猫のウイルス性鼻気管炎と猫カリシウイルス感染症は感染力が強く、空気感染もあり、混合感染して症状が重くなることもありますので、要注意です。



猫ウイルス性鼻気管炎と猫カリシウイルス感染症



[感染経路]　



　感染猫のクシャミ、鼻水、目ヤニ、ヨダレ、排泄物からの接触感染がほとんとですが、空気感染や人間の手、衣服、食器からうつることもあります。



[症状]



　風邪の症状（クシャミ、目ヤニ、咳、４０℃前後の発熱）が出て、食欲がなくなり、急激な衰弱や脱水症状、肺炎などが起こり、死亡することもあります。カリシウイルス感染症では、ひどくなると、口や舌に潰瘍や水泡ができ、痛くて食べられなかったり、大量のヨダレが出ることもあります。特に、子猫や高齢猫、抵抗力が衰えている時に感染すると、病気の進行が早く、重症化しやすいです。症状がなくなっても、ウイルスを持ち続けることも多く、高齢になった時やストレスがかかったり、急に寒くなるなどの環境のへんかによって、発病することもあります。



［治療］



　インターフェロン（猫カリシウイルス感染症治療薬）や抗生物質の投与を行い、脱水症状がある場合は、点滴を行います。十分な水分・栄養補給を行います。また、鼻水やヨダレ、目ヤニ、涙をこまめにふきとり、抗生物質の点眼薬を投与したり、インターフェロンの入った点鼻薬を投与したりします。



　治療を途中で止めてしまうと、慢性の結膜炎や鼻炎になりますので、完全に治るまで治療を続けることが大切です。



［予防］



　・ワクチンを接種して予防しましょう。



　・感染猫に接触させないように、室内で飼いましょう。



　・完全室内飼いの場合でも、庭に入ってきた感染猫から空気感染したり、感染猫を触った人間の手や衣服から感染したり、人間の靴などから感染する可能性があるので、外で猫を触ったら、手を洗うなどして気をつけましょう。



　・感染した場合は、食器やトイレなどは、こまめに塩素系漂白剤で消毒しましょう。



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