宮崎市内における重症熱性血小板減少症候群(SFTS)の発生例について
先月、宮崎市内で、マダニにより媒介される感染症である重症熱性血小板減少症候群(SFTS)により、60歳代の男性がお亡くなりになっています。
SFTSは、有効的な治療法がなく、2013年より 各地で感染患者の死亡が相次いでいる、恐ろしい感染症です。
【宮崎市保健所 2015.5.13 報道資料より】
1.患者の状況
患者情報:60歳代男性 宮崎市在住 海外渡航歴なし 山への立入なし
経過:4/26 嘔吐、嘔気あり
4/27 A医療機関を受診 そけい部のリンパ節腫脹、食欲不振
4/30 B医療機関に入院
5/1 宮崎県衛生環境研究所の検査でSFTSウイルス遺伝子陽性
5/5 死亡
5/8 国立感染症研究所の検査でSFTSウイルス遺伝子陽性確定
2.感染防止のための予防対策
マダニは、春から秋にかえて活動が活発になるため、屋外活動の際は肌を露出しないなど、マダニに咬まれないようにすることが重要です。
マダニの生息場所は、草むらや藪などで、シカやイノシシ、野ウサギなどの野生動物が出没する環境に多く生息しています。また、民家の裏山や裏庭、畑、河川敷などにも生息しています。散歩中のペットに付着することもあります。
野外では、腕・足・首など、肌の露出を少なくしましょう。(半ズボンやサンダル履きは不適当です。)また、マダニに咬まれた後に発熱等の症状が出た場合には、必ず医療機関を受診しましょう。
3.参考 SFTSの発生数(平成25年1月から平成27年5月)
H25 H26 H27
宮崎県 届出数 8 11 1
うち死亡数 3 4 0
宮崎市 届出数 0 3 1
うち死亡数 0 2 1
※ 全院で、夜間診療は行っておりません。