綾部動物病院

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子宮蓄膿症について

子宮蓄膿症とは避妊手術をしていない中高齢の子でよく見られる病気です。

発情後などに何らかの原因で膣から体内へ細菌が侵入すると子宮内で病原菌が増殖し、子宮に炎症が起きて膿が溜まるのが子宮蓄膿症です。



▼実際に来院されるケース

「先月発情が終わったばかりなのにまた陰部から出血?がみられるんです…。」

「最近、食欲がなくて…でもお水はいっぱい飲むんです。」

「元気がなくてなんだか身体が熱いような…」



意外と知らない方が多いのですが、動物には閉経がありません。

つまり発情出血は一生みられるということなのですが、6,7歳を過ぎて発情出血終了後に1ヶ月ほどすると陰部より薄い出血のようなものや膿が出始めて来院されるケースが結構あります。

嘔吐や下痢、飲水量の増加でおしっこの量や回数も増えます。

体内に膿が溜まると、身体の中は免疫反応で戦おうとします。

そして発熱を引き起こすのです。

なかには陰部からの出血や排膿が見られないこともあります。

目に見えて分泌物があれば病気の発見も早いのですが、全頭がそうとは限りません。



「元気がないので血液検査でもしてもらおうかな…」

⇒白血球の値の上昇

⇒避妊をしていない、最近発情があった

⇒エコー検査で子宮に液体の貯留が確認できる



排膿が見られないこの場合は特に、発見が遅れてしまうと子宮が破れて膿が腹腔内に漏れ出てしまい〝腹膜炎″を起こしかねません。



【治療】

細菌の増殖を抑えるために抗生剤の投与や、子宮の収縮を促すお薬を使って排膿をさせることもありますが、基本的には子宮・卵巣を手術で取り除くことです。



通常、子宮蓄膿症で来院される場合は動物の状態は悪く、ぐったりしています。

麻酔のリスクはとても高くなってしまいますね。



【予防】

将来の乳腺腫瘍の発生なども考えると、やはり交配の予定がなければ若いうちに避妊手術をしておくことが一番です。


 

※ 全院で、夜間診療は行っておりません。