綾部動物病院

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皮膚のトラブル パート2 (ホルモン異常によるもの)

朝・夕が過ごしやすくなってまいりましたが、いかがお過ごしでしょうか?夏や梅雨の時期に多い皮膚病。前回は外部寄生虫編でしたが、本日はホルモンバランスの異常による皮膚病を簡単にご紹介します。さまざまなホルモンによる病気はありますが、ここではもっとも知られている病気をご紹介します。



ホルモンときくと皆さまは何を思い浮かべますか?私たち人は、さまざまなホルモンにより体のバランスをとっています。犬や猫にもホルモンはあり、過剰に出すぎたり、また反対にホルモンの分泌量が少ない場合、皮膚に病変が出てきたりします。



<少ない>



甲状腺ホルモン低下症



原因:甲状腺のホルモンが低下することによるものです。ホルモン低下の原因としては、先天的、またな何らかの原因で甲状腺の委縮や甲状腺炎によるホルモンの分泌量の減少、リンパ球が甲状腺を破壊する異常のためと言われています。



症状:皮膚に現れる左症状としては右対称の脱毛(とくに鼻、鼻梁、体幹)や色素沈着を引き起こします。痒みはあまりありません。元気や食欲がおち、心拍数、体温が通常より下がります。



診断:血液検査によるホルモン測定が必要になります。



治療;甲状腺ホルモン製剤の内服により、ホルモン量を摂取していただく。



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副腎皮質機能低下症(アジソン病)



原因:副腎皮質ホルモンの分泌低下によるもので、その原因は、原発性と続発性に分かれます。続発性には下垂体疾患、視床下部疾患、ステロイド中止後(医原性)に生じるによるものなどがあります。

この中の慢性 副腎機能低下症(源発性)がアジソン病と呼ばれ、副腎皮質からのステロイド分泌が慢性的に低下した状態で、両側副腎皮質の少なくとも90%以上の破壊により発症します。病因は、[1}原発性 [2]感染性、[3]ガンの副腎転移、などが主であり、まれに 先天性のものがあります。



症状:全身症状としては、倦怠感 、脱力感、筋力低下、体重減少、食欲不振、低血圧、低血糖、 (無気力、不安、性格変化)、皮膚の異常としては色素沈着(皮膚、粘膜、爪、舌、口腔粘膜など)、体毛脱落(女性)などがあります。



診断:血液検査を行い診断します。



治療:ホルモン剤の投与になります。



<過剰>



副腎皮質機能亢進症



原因:副腎皮質のホルモンの異常分泌によるものです。自然発症と医原性のものがあり、自然発症に関しては、下垂体や副腎の腫瘍など、医原性の場合はステロイド剤の過剰投与があげられます。



症状:皮膚に現れる症状としては、左右対称性の脱毛、石灰沈着、色素沈着 全身状態としては多飲・多尿 や多食、腹部膨満(全体的に膨れているように見えます。また皮膚が少し薄く見えることもあります。)



診断;症状やホルモン量の測定を行います。



治療:腫瘍などの際は、抗がん剤を投与したりします。また副腎皮質のホルモンの産生阻害剤の投与を行います。



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エストロジェン過剰症



原因:エストロジェンとは女性ホルモンの一種です。このエストロジェンが過剰に分泌することにより、起こります。異常分泌の原因としては、女性ホルモンの産生臓器の腫瘍などが考えられます。



症状;女の子の場合の症状は、外因部や乳房の腫脹や生理不順 男の子の場合は左右対称性脱毛、精巣腫瘍、乳房の腫脹などです。



原因:腫瘍性の場合は、腫瘍の摘出などです。



そのほかにもホルモンにおける病気はございます。皮膚病もさまざまな原因で起こります。全身のチェックを行い、早期に発見することにより、その他の病気の発見にもつながります。毎日のふれあいを兼ねて、体全身をチェックしてあげましょう。


 

※ 全院で、夜間診療は行っておりません。