綾部動物病院

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皮膚のトラブル パート3 アレルギーについて

朝・夕が過ごしやすく、時には寒く感じる季節になりましたね。人は食欲の秋・読書の秋さまざまな秋がありますが、ワンちゃんやネコちゃんはいかがでしょうか?



前回にも続きましてアレルギー反応によっておこる皮膚炎を簡単にご紹介しようと思います。アレルギーときいて皆様はどんなものを思い浮かべますか?



アレルギーとは?・・・ 体に特定の物質が入ってきたときに、その物質にに対して抗体を作り、再び同じ物質が入ってきたときに起こる反応のうち、病的な過敏反応のことと言います。アレルギーの原因となる物質や病原体をアレルゲンと言います。



アレルギー性皮膚炎とはアレルギーによる皮膚疾患の事をいい、その中である特定のアレルゲンが引き起こすものと、いくつかのアレルギーが複雑にかかわっておこすものとあります。



<ある特定のものが起こす皮膚炎>



・ノミアレルギー性皮膚炎



原因:ノミによって起こる皮膚炎。 ノミアレルギー性皮膚炎は感染しているノミの数には関係なく、ノミの吸血時に唾液にたいしてアレルギーを示します。よって、アレルギーを持ってワンちゃんやネコちゃんでは、一匹でも体に寄生し、吸血することで起こします。



症状;脱毛(腰背部~尾根部)、発赤した丘疹、鱗屑などがみられ、強い痒みが出ます。



治療:まずはノミの駆除を行います。痒みが強く、引っかき傷が付いてしまっている場合は、2次的に細菌感染などを起こしていることがあるので、皮膚の治療も併用する場合があります。



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・マラセチア皮膚炎



原因:マラセチア(真菌の仲間で酵母菌というカビに一種)が増殖することによりアレルギー反応がおこり、発生します。マラセチアはもともと動物の耳の中などに多く常在しており、脂っこい環境を好みます。独特なにおいがします。 体質や表皮のターンオーバー(古い表皮からあたら愛井表皮に変わること)時間が短縮し、バリア機能が以上になる場合でも起こしやすくなります。



症状;強い発赤、皮膚がぶらつくなり、脱毛が見られます。。多くは外耳円炎も伴う場合があります。強い痒みを引き起こします。



治療:シャンプー療法や、全身に症状がある場合は内服薬、局所の場合は外用薬で行います。



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<さまざまな物質が引き起こす皮膚炎>



・アトピー性皮膚炎



原因:いくつかのアレルゲンが複雑にかかわって場合が多く、患者は遺伝的にさまざまなアレルゲンに反応しやすい体質であることが多い



症状:強い痒み、赤い発疹(顔面、四肢の指間、腋窩、ソケイ部)痒みが強いため、掻いた傷跡や併発して、外耳炎やマラセチアの感染を伴う他の皮膚炎をおこします。最初は決まった季節に悪化することが多いが、やがて一年を通して症状が続くようになることが多いです。



治療:いくつかのアレルゲンが複雑にかかわりあっている場合が多く、すべてのアレルゲンを除くことが困難なことから完治は難しい疾患です。他の皮膚炎を併発している場合は、まずその皮膚炎を治すことにより痒みを和らげることになります。その後シャンプー療法で痒みをコントロールできることもあります。 アレルゲンとして、食物が疑われる場合は、その物質が含まれない食事に変更を行います。また痒みがひどくコントロールできない場合は、薬物療法も加えて行うこともあります。



食物アレルギー性皮膚炎



原因:食物成分中のアレルゲンに対して過敏に反応を起こします。



症状:発赤、消化器症状(下痢など)を伴うことがある。(耳介を中心とした顔面、頭部、肛門周囲) 季節性がなく、薬剤による治療では改善しないことが多く



治療;食事をアレルギー疾患用の療法食に変更していただき、療法食と水だけを少なくとも1ヶ月以上続けます。 改善が見られれば、そのままつづけていただく必要があります。



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今現在は、アレルギーの血液検査があります。検査機関によって違いはありますが、数十の項目でアレルゲンを特定することもできます。(全てわかるわけではありません。項目があり、それについての結果は出ます。)また、なに気なく人が食べているものをあげている場合は、それが原因で引き起こされる場合もありますので、控えましょう。人もわんちゃんやねこちゃんも食べ物は生活の基本です。お互い健康に暮らすためにもわんちゃんやねこちゃんにはきちんとしたドッグフードやキャットフードを選んであげましょう。


 

※ 全院で、夜間診療は行っておりません。